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✨感想レポート✨ 12/5セミナー開催:三谷大紀先生による「保育所の自己評価のポイント」

2024.12.23

アジルラーニングでは2024125日に無料オンラインセミナー「保育所の自己評価のポイント」を行いました。

前回の「子どもの姿をもとにした園内研修のはじめかた」のセミナーに引き続き、関東学院大学教育学部こども発達学科の准教授として、教育学や子どもの発達に関する研究を行い、学術的な発表や研究論文の執筆も行っていらっしゃる三谷大紀先生から「保育所の自己評価」について具体的な取り組み方や事例の紹介を交えご講演いただきました。

前半の講義は、保育所の自己評価の『評価』とは、単なる「判定」ではなく、子どもの理解と保育の質の向上のための手段として捉えることが大切なのではないでしょうか?という問いかけから始まりました。

評価を通じて、保育士の皆さまや園が自分たちで理解しあい、認め合い、改善に向けた具体的なステップを見つけ出すことが重要であり、ただ自分や自分たちの実践を振り返るだけでなく、日々の保育に役立てるように考えることが必要なのでは?というお話が印象的でした。

自己評価の意義として、保育の改善充実、職員の資質向上、職員間の相互理解、保護者との連携促進の4点があげられ、特に日々の保育実践の中での継続的な評価の重要性、ドキュメンテーションや記録の活用、保護者との対話を通じた評価の具体的な施策の紹介がありました。

保護者との対話の中で、保育所に行っているからこそ子どもの成長に気づくことができたという内容があり、保護者の気づきや喜びが保育所の評価につながる事例に聞いているこちらの心も大変温かくなりました。

自己評価のポイントとして、子どもの行動を「読み取る」ことではなく、その子どもが置かれている状況に目を向けることが不可欠であると気づかされました。子どもの行動の背景にはいろいろな理由があるため、すぐに全てを理解することは難しいと思うのですが、子どもとの関わりの中でその意味を振り返り、実践に活かすことが必要であると感じました。

後半の45分は質疑応答コーナーを行いました。セミナーお申込の際に、参加者の皆さまから寄せられた沢山のご質問の中からピックアップしたものと、リアルタイムにチャットで寄せられた質問に具体例を交えながらわかりやすくご回答いただきました。

(質問に対する回答は、当日参加された方限定の特典とさせていただきます。)

取り組み方について

▼質問

一人ひとり、自己評価への意識と保育の振り返りが前向きに行われるようにする為には、リーダー保育士としてどのような視点で行うとよいか知りたいです。

正規職員との共有は行いやすいのですが、その他の職員にも共有する為の工夫や方法がありましたら教えてください。

▼質問

看護師です。

看護師という視点を活かして自己評価へ参加したいと思っています。

どのようなことに配慮をして参加すればよいでしょうか?

▼質問

職員みんなで振り返りをしますが、不平不満の場となっている部分があります。

どのように取り組めばよいでしょうか?

▼質問

今年度主任をやらせてもらうようになって、初めて園の特徴や園が大事にしていること、園の保育について考えるようになりました。

正直それまでは『園の保育方針』みたいな部分を深く掘り下げて考えそれを元に保育をするという気持ちがありませんでした。

たぶん、他の職員も同様で「保育所の自己評価」と考えるときに、その部分は凄く大切で重要事項だと思うのですが、どうやったら、『この園の保育とは』というところを掘り下げて、職員全員で共通認識が持てるようになるのか、その方法について教えていただきたいです。

▼質問

個々ではなく、お互いの自己評価に繋がるきっかけ作りがありましたら教えてください。

▼質問

同僚間でなかなか建設的な振り返りをすることが難しいと感じています。

進め方のヒントがあれば教えてください。

書類について

▼質問

評価しやすく、効果的に振り返りが出来る自己評価表を使用していきたいと思っています。

参考になる自治体などのものがあれば教えてください。

▼質問

職員個人でも自己評価を行うのですが、それを集約して保育所の自己評価になるようにしたいです。

つまり、個人の振り返りでも組織での振り返りでも有意義にしたいのですが、欲張り過ぎでしょうか? ちなみに、個人の振り返りが形だけになっており、ある年齢や経験以上になると目標を立てることが難しいようです。

新たな刺激が得られるような振り返りになればと思います。

当日チャットでいただいた質問

▼質問

園で自己評価を始めていくために、第一歩として何からはじめていったらよいのでしょうか?(現在おこなっている自己評価はチェックリストを使用しています。)

▼質問

日々の保育実践(場面)が自身の自己評価だと感じ、これからはそれを更に意識して保育ができる園づくりを心がけたいと思いました。

監査等で必要な「自己評価シート」なのですが、こちらももちろん必要なものとして、どのように繋げていったらよいでしょうか?

▼質問

日誌の評価反省をその週の週リーダーが作成しています。

その際、複数担任で話し合ってから作成するという時間はなく、週リーダー個人の見解、評価反省となってしまい、記録に週リーダー以外の思いが反映されません。

複数担任のその日の思いが反映出来るようにするには、時間を作って話すしかないのでしょうか?

▼質問

先程、月案週案のお話しがありましたが、監査書類は、拝見した書類から落とし込んで作成する形でしょうか?

とても良い形だなと思い、変更したいのですが・・・

▼質問

週案、月案を固定的な様式ではなく、写真や付箋紙にはって、振り返り、取り組みたいことなどとてもフランクな様式で複数の職員の思いが表され、すばらしいなと思いました。

主任、園長のコメントなどはどのようにしていますか?監査等でも問題ないでしょうか?

◇ご参加された方の感想を一部、ご紹介させていただきます。

  今回のセミナーを通じて、『自己評価』が「良い」「悪い」の判断をするものではなく、保育の質を高めるための振り返りの手段であることを再認識いただけたのではないでしょうか?日々の実践の中で子どもとの関わりを深め、出てきた課題を具体的に改善していき、現在使っている書類、週案や月案などを改めてじっくり職員の皆さまで見つめなおしていただき、保育の質の向上につなげていただけましたら幸いです。

改めまして、三谷先生や参加してくださった皆さま、貴重なお時間をありがとうございました。

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